12月21日に、2007年最後のランチタイムコンサートが行われました。
演奏して下さったのは、新宿文化センターオルガニストの早島万紀子先生。

万紀子先生のご実家は、浄土真宗のお寺。
お父様は仏教学の権威、あの早島鏡正さんです。
中学生の頃オルガンを弾きたいなあ、と思い始めていたところ、
築地本願寺の初代オルガニスト、伊藤完夫先生が
本堂のオルガンを見せてくれたそうです。
そのことがきっかけになって、オルガンの道に進むことを決めた
「ここは大切な思い出の場所なの」と話してくださいました。
万紀子先生はフランスオルガン音楽の第一人者です。
長年パリに暮らしていらっしゃいました。
装いも、感覚も、もちろん奏でる音楽も、身体の隅々までエスプリが効いています。
この日は、ルネッサンス時代のスペイン物から始まって、
20世紀のフランス音楽、邦人作品、そして最後にバッハ、
と実にバラエティに富んだプログラム。
時代も国も違う4人の作曲家の曲が
ひとつの大きな作品のように聞こえるのは、
万紀子先生だからなせる技。
最初の一音で、本堂の空間ががらっと変わるのがわかります。
万紀子ワールド全開です。
私の少ない語彙では、その素晴らしさを伝えきれないのが残念。
ぜひ実際に、聴いてみて下さい。
3/15(土)17:30開演
横浜みなとみらいホール早島万紀子オルガンリサイタルの情報は
こちら
お話しを築地に戻して...
プログラムのなかで最も印象的だったのが、柿沼唯氏作曲の「蓮華」。
幻想的な音の連なりの中に、
わらべうたの「ひらいたひらいた なんの花がひらいた」のメロディが
ペダルパートにちりばめられています。
この日は柿沼さん御本人も、来て下さいました。
感激です。

食事に出た時にカメラを忘れたので、
携帯のピントが合っていない写真になってしまいました。
ごめんなさい。
楽器の構造や特性、音のことをよく理解しないと、
オルガンのための曲は書けないということからか、
思いのほか邦人作品が少ないのが現状です。
ですから柿沼さんのような貴重な存在の作曲家に、
本願寺のために曲を書いてもらうなんていいですね。
例えば、声明、雅楽、オルガンのための曲なんかどうでしょう。
だめ?
万紀子先生はオルガニストの為に、
「早島塾」なるフランス音楽のマスタークラスを開いて下さいます。
最初は芸大の現役学生のために始めたことですが、
あまりに要望が多いので、
学生を(ずいぶん前に)終えた私たちの世代対象の「としま(年増)園」、
それから、もう少し上の世代の方々を対象にした「レゾバサン」(フランス語の複数冠詞のlesを「おばさん」にくっつけちゃいました)が開講されています。
さすが言葉の感覚も冴えている万紀子せんせ。
でも年増ってあんまりじゃ...
おもしろすぎますけど。
マスタークラスでは本当は企業秘密であろう、
先生が独自に編み出したテクニックから、
身体の使い方、音の作り方など惜しみなくみっちりと。
「先生、本を出されたりしないのですか?」という質問には
ずばり「口伝のみよ!」
つい先日も新年初の早島塾(としま園)が、築地本願寺のご近所、聖路加国際病院礼拝堂で行われました。
聖路加国際病院礼拝堂

本当に美しい楽器です。
見た目はもちろん、何よりもその音を聴いていただきたい!
ここでは毎月第1水曜日18:30より、オルガンコンサート「夕の祈り」(自由献金)が開かれます。
本堂から歩いて3、4分ですよ。
違う楽器の響きを、違う空間で聴いてみるのも楽しいはずです。
「大きなオルガンが半径数百メートルの中に2つもあって、
築地は本当に豊かな場所よ」と万紀子先生。
またまた大きく脱線。
プログラムを見て、万紀子先生はとってもお気に入りのご様子。
数枚お持ち帰りになりました。
「私の演奏会史上、ベスト3に入るおもしろプログラムだわ」

前日に一生懸命作っていたのはお馴染み、水智さんです。
その水智さんのコンサート終了後の、いつもと違うアナウンスに、
実はひそかに心がほんわかしていました。

「本年のコンサートは、本日で終了でございます。
来年もランチタイムコンサートをどうぞよろしくお願いします。
みなさま、どうぞ良い新年をお迎え下さい」
なんだかいいでしょ?
さて演奏終了後は20分くらいの時間で、楽器の説明をしています。
コンソールの周りを囲んで、みなさん実に熱心に聞いて下さいます。

「この楽器いくらですか?」なんていう、
ものすごく直球な質問にドキドキすることもありますが。
本年最初のランチタイムコンサートは、
築地本願寺正オルガニストの伊藤繁先生が演奏されます。
恩徳讃の変奏曲など、仏教オルガン音楽をたっぷりご堪能いただきます。
1月25日(金)12:20開演です。
おまけ
築地から銀座まで歩いている途中発見したおかしな光景。

歌舞伎座の裏の道でガードレールにTシャツが、歩道にはじかに足袋が置いて(干して?)ありました。




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