先月のランチタイムコンサート、〈オルガン上納40周年記念〉では


















900名ものお客さまが、一緒にお寺のオルガンの40歳のバースデーを
お祝いしてくださった。
季節外れの大きな台風が、ゆっくりゆっくり近づいていたこの頃、
大雨だったらどうしよう、とスタッフ一同気が気ではなかったが、
この日だけ、雨に見舞われなかった。
前の日も次の日も土砂降りだったのに、見事にこの日だけ。
台風になると頭ぼーっ、そのうちがんがんずきずき、
しまいには動けなくなってしまう、自称歩く気象台の私もホッ。
いつのまにか築地の雨男という
不名誉なあだ名を付けられそうになっていた
石川さんから(一番左です↓右側は名司会をつとめてくれた北山さん)
朝一番のメールは、
ちょっと得意げに
「ほら、降らないって」
よくわかりました、今日から晴れ男に変更です。
この日の模様はお寺の平井さんが
(当日は、ここで↓全体を見回して、コンサートがスムーズに流れるように
常に気を配ってくれていました。)
早速、築地本願寺のHPに
詳しく書いてくださいました。
こちらから
平井さんのご報告とかぶらないように。
まずは新門さまのご挨拶から。
40年前にオルガンを寄付してくださった、
仏教伝道協会の沼田智秀会長も
駆け付けてくださった。
沼田氏のお父さま、沼田惠範氏が在米中、
教会に出かけた折りに、
荘厳なオルガンの響きを聴いて、
圧倒的な感銘を受けたそうだ。
日本の仏教寺院にもこの響きを!
という強い願いから
今から40年も前の、
日本のホールや教会にもまだ
オルガンが、ほんの少ししかなかった時代に、
お寺にオルガンを寄付をするという、
驚くべき行動をなさった惠範さんに
一度お会いしてお話を伺ってみたかった。
演奏のトップバッターは、
副オルガニストの山本久美子さんと、
メゾ・ソプラノの青山恵子さん。
まずは、仏様に手を合わせて。
ランチタイムコンサート50回記念に続いて、
今回も3人のオルガニストからの強い希望で
アシスタントは、オルガニストの野田美香さんにお願いした。
彼女がここにいてくれるだけで、安心。
山本さんの優しい伴奏に合わせて、
青山恵子さんの落ち着いた、
でも声量のあるじつに温かい声で歌われる仏教讃歌。
本堂の空気がじんわり温まってくる。
着物風のドレス、よくお似合いです。
日本の歌を専門に博士号を取得されている青山さんの歌は、
柔らかいのに、すべてのことばが、明瞭に耳に入って来る。
ところで実は青山さんは、わたしが小学生のときに通っていた
「つぼみ児童合唱団」の先生だった。
なにかのコンクールにでたりする、
いわゆる英才教育の合唱団ではなくて、
ちょっと音程が外れようが元気に、
思い切り自由に歌わせてくれるところだった。
発表会では、みんなでサウンドオブミュージックの
ミュージカルをやったりして、楽しかったなあ。
そこでできたたくさんの友達に会う為に、
そして休憩のときにもらえる、懐かしのイチゴミルク飴につられて
毎週せっせと通っていたものだ。
バス代往復100円の他に、初めてのおこずかい50円(安っ)を握りしめ、
帰りに駄菓子屋さんでコインゲーム。
歌はちっともうまくなかったが、
そのゲームにはなぜか圧倒的な能力を発揮したわたしは、
10円1枚から、コインを確実に増やしていき、
最後には両手のなかにいっぱいになるくらいのことも。
お店ではコイン1枚が10円に相当したので、友達を引き連れて
「さあみんな〜、好きなものを買いな」
なんてえらそうに駄菓子をふるまい、
超身体に悪そうなコーラ飴や、メロンジュースの粉末、
大好物の餅太郎や、ベビースターラーメンを
くすくす笑いながら食べ放題。
親に怒られそうなものばかりを隠れて食べる快感...
こんなわたしの悪ガキ時代を知っている恵子先生に
まさかここで再会できるとは。
遊んでいながらにして、音楽の楽しさを最初に教わったのは
恵子先生だった。
そんなことを考えながら、久しぶりの歌声を聴いていたら
練習場所の公民館のある風景、友達たちや、指揮者の先生、ピアノの先生の顔、
その裏にある養豚場の香ばしい匂いなんかとともに
言いようのない感情が、一気にこみ上げてきて困った。
音楽と五感、そして記憶は本当に近いところでつながっているんだなあ、
と身を持って実感した瞬間だった。
そんなことを考えている間に、
あっという間に出番がまわって来てしまった。
今回は、オルガンのお祝いということで
このオルガンのために書かれた
「薄紅の刻」を弾かないわけにはいきません。
というわけで今年通算4回目の演奏になるが
やっと少し自分の身体に馴染んで来た。(でもむずかしいよやっぱり)
毎回ちょっとづつ変化していくこの曲を、
またしても心強い助っ人、作曲者の近藤岳さんが、
一緒にフィンガーシンバルを演奏するために駆け付けてくれた。
演奏中、乗ってきた近藤さんの方から
いつもと違うところでも
「チリン、チリン」という澄んだ音が。
この音が鳴ると、心がすーっと静かになる。
終演後、「楽器を見せてください」
と楽屋を訪ねて来られたお客様までいらっしゃった。
この曲に先立って、モチーフに使われた
仏教讃歌「きよけきひかり」を恵子先生に歌っていただいて、
あこがれの初共演も果たすことが出来た。
我ながら、魚のような顔でど集中。
気を許すと、唇がとんがって
ふてくされたような顔になってしまうので注意。
だって、こんな大画面で演奏風景を映し出されているんだもの。
きゃーもう勘弁して。

そしてコンサートのクライマックスは、
正オルガニストの伊藤繁さん。
40年前のこの日に行われた、お披露目のコンサートで、
まだピカピカのドイツから到着したばかりのオルガンを
演奏したそうだ。
大学を出たてで
こんな大役を果たすことに
なった伊藤先生は、
あまりの緊張のため、
当時の演奏のことを
全く覚えていないという、
微笑ましいエピソードも
教えてくださった。
このオルガンを語るのになくてはならない
お父上で初代オルガニスト、伊藤完夫さんのドラマティックな曲に続いて、
最後に演奏されたのは、童謡メドレー。
おもちゃのチャチャチャ、小さい秋、赤とんぼなどが
楽しくアレンジされたもので、大学の児童学科で教鞭をとられる
先生ならではの選曲。
いらしてくださった方の感想のなかに、
「童謡になったらお客さまが、みんな自然と身体を揺すっていたのが印象的でした」
というものがあった。
築地風琴会のなかま、聖路加国際病院と築地教会から
なんとうれしいサプライズ、こんなすてきなお花のプレゼントが。
コンサート中は仏さまの近くの、
お客様からもよく見えるところに飾りました。
ありがとうございました!
あっ築地教会のオルガニスト、松崎陽子さんの姿も。
お席がなかったのかな?
ごめんなさいね。
終演後は、みんなで打ち上げ!
9月ご出演のオルガニストの高橋博子さん(左一番奥)が
ばりっと着物姿で来てくれたのに、
あーアップの写真がなくて残念。
お祝いということで
かなりのゴージャスメニウ。
海老ちゃん、おいしかったな〜
いつもランチタイムコンサートに来てくださる方が、
みなさんでどうぞと差し入れてくださったロータスクッキー。
ほんのりキャラメル味がたまらない一品、
あっという間にぱくぱくいただきました。
明日、11月26日(金)のランチタイムコンサートは
国内外で広くご活躍され、横浜みなとみらいホールのオルガニストもなさっている、
さらに我らがYokohama Lucysのリーダー、
三浦はつみさんが、いよいよお寺に初登場です!
はつみさんがコンサートに寄せて、魅力的な文章を書いてくださいました。
この文章を読むと、ますます想像力がかき立てられて、
音を聴いてみたくなりませんか?
また、今回「讃仏」という仏教讃歌を、作曲家の坂本日菜さんが
このコンサートの為にオルガン用に編曲して下さったものを
初演してくださいます。
みなさま、ぜひおいで下さい!
雨が降ってきましたが、明日のお昼は晴れます。
大丈夫!晴れ男がついていますから。
12:20に本堂でお待ちしています。
【三浦はつみさんからのメッセージとプログラム】
「続いていくもの、伝えていくこと」
―果てしない宇宙から見たら、ひとりの人間は砂のひと粒より小さいかもしれません。
でもその小さな砂粒が寄り集まって、この世の時の流れをつないでいます。
永遠に続く時間、それを意味あるものにするのが私たちの務め。
さて、次の世代のために私たちは何を伝えていったらいいでしょうか―
J.アラン 世俗プレリュード第1番、第2番
J.S.バッハ 前奏曲とフーガ ト短調 BWV535
J.アラン 子守唄
山田耕筰 作曲/真船正己 作詞/ 坂本日菜編曲 讃仏




お花の写真、のせてくださってありがとうございます。本堂の金色に合うようにオレンジを効かせてとお花屋さんにお願いしたのですが、よかったぴったりだった。晴れがましい場所に置いていただけて、私たちも嬉しい限りです。これからも風琴会、もりあげていきましょう~!
hirokoさま
オレンジと本堂の金色!本当に良く映えます。さすがおしゃれなひろ子さん。ありがとうございました。この写真は、そのきらびやかな内陣と、お花の色のコントラストを写したかったので、きれいに見えるようにいろんな角度から何枚も撮りました。コンサート前に、出演者がかがみ込んで激写する様子は、まずかったかな…