〈2009年夏/アメリカ・ボストン〉
モントリオールからボストンへやって来た。
1週間以上毎日通って
すっかりお世話になったのは、
Old West Church
正面から撮影。
うわっ、思いっきり曲がってます。失礼。
教会の窓。
懐かしいような匂いの階段。
うわさのこのオルガンに逢いに
はるばるやってきた。
C.B.Fisk,opus55 1971年製作
ズーム。
全米にある楽器の中でも、
20世紀における最もすばらしい作品の
ひとつと言われている、
このオルガンの維持のために
音楽愛好家、演奏家、学者達が集まって、
Old West Organ Society を運営している。
そのExecutive Directorでもある世界的なオルガニスト、林佑子先生に、
この楽器でマスタークラスをしていただけるという、ものすごい幸運に恵まれた。
そもそもこの"ボストン合宿"のアイディアを思いついて、
あちこちに掛け合ってくださったのが、横浜みなとみらいホールのオルガニストの
三浦はつみさん、そしてご主人で、フィスク社の現社長のスティーブン・ディーク氏。
この合宿を実現させる為に、
みなとみらいホールのインターンシップ修了生が(詳しくはこちらの記事から)集まって
1年くらい前からミーティングを重ねて、計画してきた。
Tシャツまで作っちゃったもんね〜。
(designed by 文ちゃん)
細かい文字には、
みなとみらいホールのオルガン、
Lucyのストップ(音色)
ひとつ一つの名前が書いてある。
わたしのは
お気に入りのショッキングピンク。
マスタークラスの風景
Yokohama Lucysの面々と林佑子先生。
少し離れたところで
みんなで音を聴いてみる。
これまで経験
したことのない音。
バッハを弾けば
バッハの音が、
フランスものを弾けば
フランスの音がする。
そして信じられないくらい
繊細な鍵盤のタッチ。
やりたいことが、
全部伝えられる
...ということは
少しでも雑に弾くと
悲惨なことになる。
きゃああああ。
自分の能力と向き合わざるを得ない、シビアな時間でもあった。
あ〜楽器ごと日本に持ち帰って一日中弾いていたいよ。
林佑子先生の、音楽に対する熱い姿勢は
ひとつの音の弾き方、指の離し方にも
決して妥協を許さない。
「あなた本当に、今弾いたみたいに弾きたいと思ってる?」
なんてどきっとする直球も飛んで来る。
「う〜ん、実は迷ってるんです。」
「でしょ。あなた、正直ね。音に出てるわよ。
じゃ、弾きたいように弾いてごらんなさいよ。」
なんていうやり取りが夜遅くまで続く。
「良く耳をすますと、楽器がみんな教えてくれるの。」という佑子先生のことばは、
この時以来思う通りに弾けないで、じりじりと焦っているときの、
おまじない代わりになっている。
戦時中に日本でオルガンを勉強していた当時のことから、
戦後アメリカに渡った時のお話なども聞かせていただいた。
日本に本格的なパイプオルガンがほとんどなかった時代に、
すぐに海外に飛べたわけでもない時代に、
たったひとりででアメリカに行って、
世界中で尊敬される演奏家になるまでの道のりは、計り知れない。
みんなでおやつタイム。
なんと優しい、はつみさんの差し入れ。
どんだけ嬉しそうなの、美紀ちゃんたら。
オルガンの演奏台の近くに
ちょこんと座っていたうさこちゃん。
傾き具合がいいでしょ。
いつからここで
オルガン聴いてるのかしら?




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