池袋の東京芸術劇場で、オーケストラの定期演奏会に出演しました。
曲は、マーラーの交響曲第2番「復活」
この曲はオルガンの出番が少ないので、
リハーサル中にうろうろして、あちこち撮影してきました。
普段はまったく時間に余裕がなく必死なので、
こんな機会はめったにありません。

リハーサル風景。
オーケストラ113名、合唱団234名、女性のソリスト2名の大編成です。
両サイドのバルコニーにも合唱団が座っています。

これはバンダと言って、ステージ上のオーケストラとは別に、
舞台の裏で演奏する金管アンサンブル。
「復活」のバンダの編成は、トランペット、ホルン、そして打楽器。
音の強弱はステージ横の扉の開けぐあいや、奏者の立ち位置などで調整します。
ここから指揮者は見えないので、モニターと副指揮を見ながらの演奏です。
ステージ上とは全く違う拍子、違う音楽を演奏するので、
その両方を振り分ける指揮者はただただすごい。
指揮者が万が一失敗したら間違いなく、無茶苦茶になります。
ちなみに今回のマエストロ、三石精一さんは、
この約1時間30分もの複雑な大曲を、暗譜で振っていらっしゃいました。
脱帽です。

オルガンの演奏台から舞台を見下ろしたところ。
このホールはバルコニーが高いところにあって、
舞台からかなりの距離があるので結構怖いです。
休憩中に他の楽器の人たちが遊びに来ると、
たいていへっぴり腰になります。
怖がるのは、なぜか特に男子。

オルガンの鍵盤。
ここの楽器は5段もあります。
一番上の段はかなり遠いので、演奏するのもひと苦労。

鍵盤横に並んでいる黒いつまみを、「ストップ」といいます。
これでどのパイプを使うかを決めます。
トランペットや、フルート、オーボエ、ガンバなど
オーケストラに負けない様々な音色を、ここで選びます。
どのトップを組み合わせるかは、
オルガニストによってそれぞれ違います。
まさに腕の見せどころ。
ストップの上についているモニターは、
指揮を見るためのもの。
反対側には鏡もついています。
東京芸術劇場は、2台のオルガンが背中合わせに設置されています。
床の円形に区切られた部分が、180度回転する仕組みになっています。

今回使用する面の裏側。
こちら側は、バロックとルネッサンスの2種類のパイプが内蔵されています。
今回の曲で使うモダン面とあわせて、パイプの数は約9000本!!
築地の楽器が約2000本ですから、その規模の大きさには圧倒されます。
オルガンの出番は終楽章の最後のさいご。
たいてい曲の途中でこっそり入るのですが、
このホールでは目立ちすぎるので、今回は1楽章からずっと座ることに。
客席から丸見えなので動くことも出来ず、姿勢も崩せません。
背中に客席の視線が刺さるようです。
演奏していればこんな事はまったく気にならないのに、
ただじっと座っていることが、こんなに辛いとは...
なにしろ足鍵盤があるので、足を床に置くことも出来ないのです。
弾いているほうがずっと楽です。
途中、鏡越しにステージや客席の様子をを眺めたり、
恐れ多くもソリストの佐藤しのぶさんや、
井原直子さんにあわせてこっそり歌ってみたり。
1時間15分が過ぎて、ようやく出番が来るころ、
曲はこれまでの苦難の道のりを乗り越え、
まさに「復活」の喜びに満ちあふれた壮大なフィナーレ。
このフィナーレをこんなに待ち望んだことはありません。
最後にはペダルの一番長いリード管、32フィートのコントラボンバルデ
(これを鳴らすと、床も、壁も、ホール全体がびりびり共振するのが体感できます。テンションが一気に上がります。)まで使って、気持ちよく演奏しました。
翌朝起きると、背中一面が激しく運動をした後みたいに痛かった...
小島 弥寧子










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