オルガンのこと: 2007年12月アーカイブ

12.14.20:00 TBC前夜の本堂
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練習の帰り。
暗闇にぽっかりと浮かぶ、お月さまのような本堂。

「明日はうまくいきますように」

準備はこの後午前3時まで続いたそうです。

12.15.09:00 TBC当日の本堂
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いいお天気。
階段には大きな虹がかけられています。
入り口に下がっている赤、白、緑の旗は
境内のあちこちで見かけました。
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これは仏旗(ぶっき)といって、仏教行事の開催を知らせるもの。
タイ、スリランカなどの仏教国でも見られる、世界共通の旗です。

12.15.10:20 本堂脇の蓮華殿にて
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リハーサルが終わったので、あちこちお散歩。
こどもの頃からのあこがれ、生のっぽさんに会えました。
あの、決してしゃべらなかったのっぽさんが、
ふつうにしゃべっていましたよ。
しかもダンディな、すてきな声で。
朝からかなりの衝撃。

第二伝道会館のロビーでは、衣体の展示も。
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境内では「世界にお布施!」と銘打って、
バザーが開かれていました。
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ソトコト・ロハス・マーケットで、
前から読みたかった本を100円でゲット。
むふふ。
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12.15.10:45 プンダリーカ・ライブ「杜子春」開演15分前
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そろそろ準備しようと、いったん本堂に戻ったら、
人!人!人!

たくさんの報道陣も。
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宗派を超えた象徴である法輪が、この日だけのご本尊として
オルガンのパイプの間に掲げられていました。
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12.15.12:00 プンダリーカ・ライブ「杜子春」上演中
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着替え、準備を終えて、控え室からいざオルガンのコンソール(演奏台)へ。
あまりの人の多さに、実行委員の吉川さんの誘導つきです。
「はい、演奏者通ります。道を空けて下さい!」
オルガンまでたどりつけないかと...。
一瞬大スターになったような気分でしたが。

写真はTBC実行委員、そして日蓮宗経王寺のご住職、互井観章さん演じるえんま様。
互井さんはいつお会いしても、にこにこスマイル。
えんま様役でどんなに怖い顔をしても、
お人柄がにじみ出てしまっているのが、ちょっと可笑しい。
悪人顔の練習も必要ですね、観章さん

このあといよいよ『世界の平和を願う』TBC法要開幕です。

続く

先週末のTBCの興奮も覚めやらぬこのごろですが、
打ち上げもまだこれから。
その模様もあわせてこのことは後日、
時間をかけてゆっくり書くことにします。

余韻に浸る間もなく、現在コンサートシーズン真っただ中。

12月のある日曜日、目白にある学習院大学の講堂で、
サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を弾いてきました。

「オルガン付き」-フランス語の原題はavec orgueと表記してあります。
avecは、~と一緒に、ともにという意味がある前置詞。
よく考えるとおもしろい日本語訳です。
だれが最初に考えたんだろう。
これを聞くといつも頭の中は連想ゲームが始まります
「オルガン付き」→「おまけ付き」→「おもちゃの缶詰」→「きょろちゃん」...

爆笑問題の「転職は慎重に」というCMでかかっている、
ジャーンというCのコードの華やかなオルガンで始まるあの曲です。
この曲には縁があって、これまでに20回くらい弾いています。

学習院は、都心にあるとは思えない緑多きキャンパス。
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ここのホールにはパイプオルガンが備え付けられていないので、
あれこれ捜し回った結果、こんなものを借りてきました。
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パイプオルガンの仕様になっている、電子オルガンです。

総勢100人以上のオーケストラに負けないよう、
ステージの両脇にスピーカーもつけて。
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どんなに最新の電子楽器でも、
どんなに大きくて性能のいいスピーカーをつけても、
パイプオルガンのような立体的な音や、
肌で感じられる振動まで再現することはできません。
ですから音量、音のバランスのことで頭がいっぱい。
開場5分前まで楽器をあちこちいじっていました。
...それはいつものことか。

これはオルガンから舞台を見渡した図。
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指揮者までけっこう遠いでしょ。

他の楽器の人々と一緒にステージ上にいると、
音のタイムラグがないことは、メリットのひとつ。
いつもは高いところで一人ぼっちですからね。

今回一緒に演奏したのは、学習院OB管弦楽団というアマチュアのオーケストラ。
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団員は、学習院の卒業生で構成されています。
営業、銀行マン、大学の先生など様々なお仕事をなさっている方々が集まっています。
指揮をなさった末廣誠さんの、終演後のレセプションでのご挨拶。
「このオケは全員学習院の卒業生ですから、
みなさんなんだかよく似ています。
そしてとても仲がいい。気持ち悪いです」
一同大爆笑。

終演後はもちろん
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「本番の後のこの一杯のために演奏してるんだよぉ」
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とてもセンスの良いお花をいただきました。
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この日は、皇室のあのお方もヴィオラで出演されていました。
翌日のニュースにその模様が出るというので、目をこらしてみましたが、
わたしは全く写っていませんでした。
たぶん、きっと、テレビの前で正座してニュースを見てたおばあちゃん、ごめんね。

TBCへ行こう!

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ただ今築地本願寺はTBC、東京ボーズコレクション
の準備で大忙し。

リハーサルの模様。
美しい衣体(えたい)を身にまとった各宗派のお坊さんたちが、
花道を歩きます。
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声明(しょうみょう)のパフォーマンスも
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圧巻です。
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きれいでしょ?
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女性もいるんです。
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おなじみランチタイムの晴れ男、石川さん
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変身
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篳篥(ひちりき)の演奏でオルガンと初セッション。
楽しみです。

ランチタイムコンサート担当の神田さん
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カッコイイ!
笙(しょう)を演奏して下さいます。
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リハーサルの合間にちょっと探検。
ここは内陣(ないじん)といって、ご本尊がいらっしゃるところ。
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一般の人はもちろん、お坊さん達も衣体を身につけていないと入れません。
めったに衣体を着ることのない神田さんたち女性職員、
この機会にと内陣を見学。
楽しそうです。

私はそのお隣の余間(よま)まで入れてもらいました。
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余間の天井。
スペインアルハンブラ宮殿にも、
こんな模様がいっぱいあったっけ。
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リハーサル以外にも、準備することは山のようにあります。
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これはクライマックスでお坊さん達がまく、紙で作られた花びら。
華葩(ケハ)といいます。
難しすぎて漢字がなかなか見つからない...
華葩をまくことを、散華(さんげ)といいます。
勉強になりますね。

36人のお坊さんが1人あたり1200枚、合計で43200枚を
一斉にまくことになります。
これだけでもTBC必見です。

この華葩には厚さが3種類あります。
まいた時に速く落ちるもの、ゆっくり落ちるもの、
それぞれがばらばらに散った方がきれいだからだそうです。
一番薄いものは、パラフィン紙くらい。
ちょっと人が動いたり、笑ったりするだけで
ひらひらと舞ってしまうので、扱いには要注意です。
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この厚さの異なる3種類の紙を、1枚ずつ手ではがしながら、
交互に重ねて40枚ずつの束にします。
これを本番までに1080セット作らなくてはなりません。
気の遠くなるような地道な作業です。
手前は私、奥は吉川さん作。
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やった仕事にきっちり性格が出てしまいした。

「ここ、枚数が足りませんよ」
「口を動かさないで手を動かしましょう」
「前日は徹夜ですからね」
ニコニコ笑顔のわりに、容赦ない吉川さん
この方がTBCを取り仕切って、日々走りまわっています。
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ここで緊急業務連絡です。
築地本願寺職員の心優しいみなさま。
吉川さんを見つけたら、ぜひ華葩の作業のお手伝いを申し出てあげて下さい。
きっと泣いて喜ぶはずです。

リハーサル終了後はみんなで軽く一杯...のはずがついつい、ね。
お酒もいい具合に進んできたころ、
ふと見るとお坊さん達、揃ってあぶらとり紙でお顔をふいています。
なぜ???
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私の中のお坊さん像が
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ガラガラと音をたてて崩れていきます。
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こんなお茶目で愛すべきお坊さんたちに会いに、
15日はぜひTBCへいらしてください!
声明+雅楽+オルガンのコラボレーションで私も参加します。
わくわく、どきどき。

ついに、ついに強力な晴れ男さんのパワーも天に届かず、
雨知らずのランチタイムコンサート伝説も今回までか...
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と思ったら、開演時間にはやっぱり雨が上がりました。
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準備で大忙し、オルガン担当の我らが!水智さん。
毎月のランチタイムコンサートを、取り仕切って下さっています。
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11月の演奏者は川越聡子さん
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2年半のフランストゥールーズでの留学生活を終えて、
この春から所沢MUSEのオルガニストをされています。
前半はバッハよりも前の時代の音楽を、
(中には作曲者不詳の古い曲もありました。これが本堂の雰囲気にとてもぴったり)
後半はシューマンバッハを弾いて下さいました。
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プログラム中のイタリアフレスコバルディや、特にロッシの曲は
細かいパッセージが次から次へと現れて、変化を繰り返します。
幻想的で美しいのですが、きれいに弾くのは至難の業。
聡子さんは繊細なタッチで、その微妙なニュアンスを表現。
透明で澄んだ音を紡ぎだします。
実にフェミニンな演奏にうっとり。
ぽーっとしてうっかりアシスタントを間違えなくて良かった。

ところで演奏者の控室は、とっても素敵なお部屋。
豪華ソファ
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レトロなシャンデリアや
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鏡台
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こんなお部屋に住んでみたいなぁ。だめ?

終演後は、『やっぱりお寿司でしょう』と聡子さん。
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お向かいの竹若で、海鮮丼を。
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ここが築地で良かった、と思う瞬間。
ズバリ1000円!ものすごくお得です。

そのあとは本願寺境内にある、
雑誌「ソトコト」プロデュースのカフェ・ド・シンラン
でおいしいコーヒーを。
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ここまでが完璧なランチタイムコンサートのフルコース。

夕方からは本堂でTBC(東京ボーズコレクション)のリハーサル。
長い一日はまだまだ終わりません。
以下次回へ続く。

Mineco-Link

「築地本願寺」
パイプオルガンを持つ不思議なお寺。
「柳澤文子の日常会話 」
オルガニスト柳澤文子さんによる日々のブログ
「イタリヤ山小屋日記」
オルガニスト吉田愛さんによる日々のブログ。

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築地本願寺で副オルガニストをしています。それからあちこちでオルガンを弾いてい ます。 どういうわけかお寺でオルガンを弾くことになって、こうしてblogを書くことにもなっ て、そのことに自分でもびっくり。その日々の小さいびっくりを拾い集めて書いてい けたらいいな、と思っています。 これまで文章を書いたことも、写真を撮ったこともありませんが、習うより慣れろ、 ということで少しずつ。 たかがblogといえど、書いた文章は読めば読むほど何度でも直したくなります。 毎回なかなか送信ボタンが押せない、自分のもとから手放せないで苦しみます。 ある演奏家が『話したり書いたりすることも表現活動の一環』と話すのを聞いて、な るほど、と思うこのごろです。 好きなこと、もの:無類の猫好きです。ホットヨガ。最近ではホットフラも始めました。 気持ちがいいです。旅。散歩。車の運転も好き。文房具やさん。商店街。海外のスー パーマーケット。長風呂。家のベランダ。先日ダーツデビューをしてかなりおもしろ かったので、またやりたいなぁと。おいしいものを好きな人達と楽しくわいわい食べ ること。時々作ること。