オルガンのこと: 2009年5月アーカイブ

明日5月29日(金)は長崎活水学院のオルガニスト、
そして東京芸術大学でも後進の指導にあたられて、
東京と九州を行ったり来たりで大活躍のオルガニスト、椎名雄一郎さんにおいでいただきます。
椎名さんは2005年から7年間に渡って行われる、
全12回のJ.Sバッハ・全曲演奏会というすごいプロジェクトの真っ最中でもあります。
そんなバッハの名手による、オルガンと言えば誰もが知っているあの曲!をお楽しみに。
12時20分より築地本願寺本堂にてお待ちしております。

曲目
F.メンデルスゾーン オルガン・ソナタ第2番 ハ短調
J.S.バッハ トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 他

椎名さんよりひとこと
「今年はF.メンデルスゾーンの生誕200年を祝う記念の年です。
メンデルスゾーンといえば、ヴァイオリン協奏曲などか有名ですが、
彼はオルガニストとしても活躍しました。
メンデルスゾーンの作品、そして彼の愛したバッハの作品をお楽しみください。」


            

おまけ
本願寺の中庭。好きな場所です。
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もうずいぶん前のことになるが、
3月の始めにおなじみ軽井沢の大澤邸に
オルガンを弾かせてもらいに出かけた。
今回は、9月の大型連休にここのコンサートで
演奏させていただくことになったので、
そのプログラムをじっくり考えるというのがいちばんの目的。

今年は雪が少なかったという軽井沢だが、
到着した翌日こんな幸運に恵まれた。
圭三さんも、「きれいな軽井沢を見せられて良かった〜」
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あれ?雪んこを発見。
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はしゃぎすぎだよぶんちゃん。
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半年ぶりのこのオルガン、美しい響きは健在。
ああ、幸せだにゃ〜。
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細部も凝ってます。           きれいな赤い布、めずらしい。
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わたしのお部屋〜。
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朝起きるとここからキラキラ光る雪が見えるのだ。
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テラスのかごにえさを置いてやると
やってくるのはしじゅうから。
2匹同時にかごに入ることはなく
ちゃんと上で待っている。おりこうさん。 つぎはあたしの番よ!
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圭三さんと美代子さんから「ネクタイしてるのが雄なんだよ」と教わった。
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ここへくるとゆっくり時間をかけてみんなでお料理できるのも楽しい。

家から豚バラブロックとスペアリブの塩豚を持って行って
一日目は大根と煮てみた。たっぷりお酒を入れて。
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おすすめ塩豚の作り方。
生の豚肉の固まりに美味しい塩(これがポイント!)
をよくすり込んで、
キッチンペーパーにくるんだ後、ラップに巻いて冷蔵庫に保存。
毎日キッチンペーパーを変える
だけで、いい具合に水分が抜けて
3日後位から美味しく食べられる。
煮込みにしても茹で豚でも、
蒸し焼きにしてもうまぁい。
ほんのり塩味も効いてね。





大量に煮て残った豚は翌日、
半日かけて戻したひよこ豆とともに
トマト煮込みに変身。
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こちらは同じくひよこ豆で作った
トルコ風ペースト。
ニンニク、レモン、オリーブオイルと
一緒にミキサーにかけるだけ。
その中に豆の煮汁を少し入れるのが
ポイントみたい。
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バケットにたっぷりつけて。
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万紀子先生に教わった、スペイン風パプリカのマリネ。
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ホタテとカブのサラダ。
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ここのお宅にはこんなものまで。
圭三さん、炙りブリ(言いにくい...)作成中。
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かんぱ〜い。
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そしてキッチンの向こうには...
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ある日のブランチ。ふわふわフレンチトースト。
あ〜おなか空いてきた。
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デザートは赤くて甘くてかわいいこれ。
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さて、午後の木漏れ日の中、もう少し練習するか。
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ステンドグラスの光もきれい。
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美代子さんが持たせてくれたかわいらしいお土産。
ひな祭りをお祝いしてもらったのは、何年ぶりだろう。
圭三さん作、とろとろ金柑ジャムも最高!
もうとっくに瓶は空です。
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 今回はつつじが咲き誇る快晴の日に
  松本からはるばるいらした保田紀子さんが
演奏してくださった。
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それなのにそれなのに、当日朝のリハーサルの時、
わたしとアシスタントの打ち合わせをしつつ
プログラムの最後の曲を弾いている最中に、
突然オルガンの機嫌が悪くなった。
手鍵盤の1段目全部と、ペダルの半分だけ音が鳴らなくなったのだ。

ペダルのためのパイプは左右に分かれて立つケースに、
ド(左側)・ド♯(右側)・レ(左側)・レ♯(右側)・ミ(左側)・・・・
というふうに交互に配置されている。
今回鳴らなくなったのは、
向かって左側のケースにおさめられているCサイド(ド・レ・ミ・・・の側)のパイプ。
同様にまったく音が出ない手鍵盤の1段目のためのパイプも、
鳴らないペダルのパイプと同じ左側のケースに入っている。
ということは、左側のパイプケース全体の電気系統に何かトラブルが起こったようだ。
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すがるような気持ちで技術者の方に電話したが、
当然ながら本番までに間に合う場所にはいらっしゃらなかった。
なにしろ時間がなさ過ぎる。
電話であれこれ質問してみたが、
故障したところがその場で我々が応急処置出来る箇所ではなさそうだ。

そうしている間に、もう11時45分。
お客様がそろそろ入り出している。

保田さんがあらかじめ考えて下さったプログラムは
両鍵盤、ペダルをフルに使用する曲ばかりで
今のままでは演奏不可能。
2日前から東京にいらしてリハーサルをして音色を決めて下さったのに。

さて、どうしよう...
くらくらしてきたぞ。


我々がバタバタとあれこれ手配している間に、
なんと保田さんはたまたま鞄に入っていたという、
現在弾ける状態にある一つの手鍵盤だけで演奏できる、
モーツァルトのアンダンテを練習して下さっていた。
プログラムの中にも、わたしがペダル部分を弾けば
いけそうな曲が1曲あった。

私も鞄の中をごそごそ。
なんとか弾けそうな曲が3つ。

もう腹を決めるしかない。

これまた偶然にもたまたま時間より早く見えていた
正オルガニストの伊藤先生にすかさず
最初にご挨拶していただくようにお願いした。

私は音色だけ決めたところで、もう開始直前。


伊藤先生のお話
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お詫びのご挨拶のあとで、
「よくありますよね。年末になると突然壊れる冷蔵庫とかテレビ。
オルガンのなかにもそういったものと同じように、電気が使われている部分があって、
今日は直前に機嫌が悪くなってしまったというわけです。」
上手ににこやかにお話して下さっているのを聞いて私も落ち着いてきた。

その次に保田さんの前座として、まずはわたしがお話を交えながら3曲。
前に出てから、はたと気がついた。
あのう、わたしおもいっきり普段着です。

そしてオルガンシューズを持っていなかったので、
裸足なんですけど。(福井さん激写)
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曲間に裸足のまま演奏台から出て行って、お話までしてしまった。
テンパっている状態の時に限って心の中のある部分だけが妙に冷静で、
自分に突っ込みを入れている。

「自宅じゃないんだから。」

その上うっかり「すみません、今日は裸足でひいております。
靴下に穴があいていなくて良かったです。」なんて口走ってしまった。

こういうときに澄ました顔でいられない、小心者です。

しかも終わったあとで再びはたと気がついた。
「ペダルが使えないんだから、普通の靴でいいじゃん。」



3曲目にはいよいよ保田さん登場。
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ペダルの部分を一緒に弾いて下さった。
一緒に息を合わせて。
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その後急遽弾いて下さることになった
モーツァルトのアンダンテと
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リストのコンソラシオンを
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お話を交えて
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この厳しい状況のなか、こんなに素敵な笑顔で。

故障中のオルガンをいたわるような、
お人柄通りの温かい温かい音色。

ありがたさのあまり、泣きそう。

奇しくも最後に演奏されたコンソラシオンは「慰め」という意味。


お客様もじっと耳を傾けて下さっている。
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終演後何人かの方が話しかけて下さった。
「大変でしたね。」
「がんばってね。」なんていう声も。

またまた泣きそう。

「私今日初めて山形から来たのよ。
全部の音が聴けなくて残念だったわ〜。
また来月来るからね。」
ごめんなさい。
ぜひまたいらして下さいね。




わあ、大きいなあオルガンって。
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このかわいらしいひとは、4月から新しく築地本願寺にやってきた
大内志乃さん。

福井さんの写真はまなざしが優しいなあ。
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この日の午後、技術者の方が飛んで来て下さって
現在オルガンは正常な状態に戻っている。

1970年に作られたこの楽器は、
そろそろくたびれてきた部分が出て来ているのが正直なところ。
もっとしっかり楽器の面倒をみて、
ご機嫌を伺って愛情をかけてあげることも
オルガニストの大切な仕事と反省しきりです。

いらして下さった皆様申し訳ありませんでした。


それにしてもこういうときにこそその人の本質がでるなあ、と思った。
精神的にかなりきつい状況だったにも関わらず、
オルガンが壊れたその時からずっと、
終始落ち着いていらしてにこにこ穏やかに、
現状で出来うる最大限のことを当たり前のようにやって下さった保田さん、
本当にありがとうございました。

私も見習わなくっちゃ。


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築地本願寺で副オルガニストをしています。それからあちこちでオルガンを弾いてい ます。 どういうわけかお寺でオルガンを弾くことになって、こうしてblogを書くことにもなっ て、そのことに自分でもびっくり。その日々の小さいびっくりを拾い集めて書いてい けたらいいな、と思っています。 これまで文章を書いたことも、写真を撮ったこともありませんが、習うより慣れろ、 ということで少しずつ。 たかがblogといえど、書いた文章は読めば読むほど何度でも直したくなります。 毎回なかなか送信ボタンが押せない、自分のもとから手放せないで苦しみます。 ある演奏家が『話したり書いたりすることも表現活動の一環』と話すのを聞いて、な るほど、と思うこのごろです。 好きなこと、もの:無類の猫好きです。ホットヨガ。最近ではホットフラも始めました。 気持ちがいいです。旅。散歩。車の運転も好き。文房具やさん。商店街。海外のスー パーマーケット。長風呂。家のベランダ。先日ダーツデビューをしてかなりおもしろ かったので、またやりたいなぁと。おいしいものを好きな人達と楽しくわいわい食べ ること。時々作ること。

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