オルガンのこと: 2010年7月アーカイブ

梅雨の合間の暑い日に、
カトリック吉祥寺教会オルガニストの
田上麻里さんがいらしてくださった。
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時代も作曲スタイルもヴァラエティーに富んだプログラムで
オルガンのいろんな顔を楽しませてくださった。

曲目:

◆伊藤完夫     朝の祈り

◆L.ヴィエルヌ   ウェストミンスターの鐘  Op.54-6 

◆J.パッヘルベル  シャコンヌ へ短調

◆J.S.バッハ    前奏曲とフーガ イ短調  BWV543


築地で初登場、ヴィエルヌの「ウェストミンスターの鐘」は、

みなさまよくご存知「キーンコーンカーンコーン」

というあの学校のチャイムがモチーフに使われている。

...というようなことを麻里さんがお話しながら演奏して下さったので、

本堂一杯に鳴り響くあの耳慣れたテーマにお客さまも喜んでくださったご様子。


パッヘルベルのシャコンヌは、いろんな音を楽しんでいただこうと、

全日の夜遅くまで、音色の組み合わせを、頭を悩ませながら考えてくださった。

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ここのオルガンには、コンビューターの記憶装置が内蔵されていないので、

音色を変える作業は、こんなふうに楽譜に貼ってある指示に従って、

アシスタントが手動で行う。

一気に3つ、4つのストップを出し入れするので、

演奏の集中を妨げることがないように、

わたしも麻里さんの呼吸にあわせてド集中。



プログラムの最後、バッハの前奏曲とフーガ  イ短調を弾かれた方は

私の記憶によると、これまでに3人いらっしゃる。

(一度、みなさんがどんな曲を弾いたのか一覧表にして

統計を取ってみたら、面白いだろうなあ...

論文書けるかな。

テーマは「21世紀のお寺におけるオルガン演奏の傾向」とかなんとか。だめ?

3人ともにそれぞれに音色にも奏法にも特長があって、

それを間近で体感できるのは、非常に面白い経験だ。

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麻里さんの演奏は、この優雅なお姿とは印象がずいぶん変わる。

「とても男性的な、力強い男らしいバッハでしたね。」とは

伊藤先生のご感想。



いつも写真を撮ってくださるお坊さん、

福井学さんのとっておきの今月の2枚。

毎回コメントもつけて送ってくださるので、

これからmanabu' s eye

と名付けて、シリーズとして不定期でお届けします!


「サッカー日本代表が今朝、デンマークを相手に歴史的な勝利をあげ、

決勝トーナメント進出を決めました。

そのワールドカップの余波で、観客にいた少年のひとりが

サッカーの服装をしていました。

いちおう、まわりのおとなの目元を加工処理した画像もつけておきます。」

お父さん、きっと夜遅くまで応援していたのでしょう。

ほほえましい光景。

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そして2枚目は、これ。

「石川勝徳部長の後ろ姿ですが、夏服になって初めてのランチライムでしたので、

季節のお話として。

夏服は6月1日から9月30日までです。

透けて見える感じがセクスィーと、よく言われています。

石川部長が、じゃないですよ。黒い服がですよ。

これを布袍(ふほう)といいます。」

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恒例、築地の昼ごはんは

たまには気分を変えて平井さんオススメ、

イタリアンをベースにした新ジャンルの築地料理を食べさせてくれる

ボン・マルシェ へ。

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わたしの一番のお気に入りは↑この

超濃厚チョコレートケーキ&大好物のマンゴーソースとフルーツ添え。


高校時代からの友、ヤマシタジュンコ氏へ。

石垣島のお友達からの毎年のプレゼント、あの座布団に座っている

めちゃめちゃおいしいマンゴー、そろそろ届いたころかしら。

連絡乞う。


お味はもちろん!、この美しく盛られたお料理を

みんなでゆっくり楽しみながら食べるのは最高です。

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最後に控え室になっていたお寺の会議室で一枚。

大正ロマン風。

似合い過ぎです。麻里さん。

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さて明日7月30日(金)のランチタイムコンサートは、
京都河原町教会オルガニストの桑山彩子さんに演奏していただきます。
12:20に本堂でお会いしましょう。

【曲目】

伊藤完夫 朝の祈り

J.S.バッハ:ピエス・ドルグ ト長調 BWV 572

     G線上のアリア(組曲ニ長調 BWV 1068 より)

W.A.モーツァルト:小さな自動オルガンのためのアンダンテ ヘ長調 K.616

T.デュボワ:トッカータ ト長調


【演奏者よりひとこと】

みなさん、こんにちは!
「ヨーロッパの教会で育まれたオルガンが...日本のお寺に!?」
築地本願寺のオルガンのことを留学先のフランス人に話した時の彼らの驚きの表情!
私自身も、お寺でオルガンはどんな風に歌い、
響くのかな?とずっと想像を膨らませております。築地本願寺のオルガンとそこにお集まりくださる皆さまとの出会い、ご一緒にすごすひと時を楽しみにしております。ぜひお集まりくださいませ!   桑山 彩子


良く晴れた、ゴールデンウィーク真っ最中の築地本願寺の境内。
今回はX JAPANのhideさんの13回忌法要で
オルガンを演奏したときのお話です。


どうやら左右にある大画面で中の様子を映し出すらしい。
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前日の夜から準備が始まった。
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会場設営のスタッフも大勢
この方々が、実にお互いの連携も手際もよく、
さすがプロの集団、という感じだった。
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なんだろな?これは
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と思っていたら組み立てたものを、
翌朝のお勤めのために一旦解体。
大変な作業です。

次の日リハーサルに行くと、
再組み立てはすでに終わっていて
こんな風に。
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 黄色い翼のオブジェの中のスクリーン。
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hideさんの写真
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練習を終えて、外に出てみると境内はすごいことに。
法要に続いて行われる献花式のために並ぶファンのみなさん。
とんでもないところに来ちゃったなあ。






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この行列がどこまで続くのか、行ってみた。
正門を出て右に進み
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日比谷線築地駅の入り口を通り過ぎると
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ばーんと並ぶ警備のための警察車両。
一体ここはどこ?という気持ちになってきた。
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警察車両の後ろも、列はまだまだ続く。
5月なのに、午前中から真夏のような太陽が照りつけている。
暑い中ご苦労様です。
この列は隅田川の方まで続いたらしいが、
うっかりしていると法要が始まってしまうので
ここで追跡を断念してお寺へUターン。
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              この13回忌は、                      
           『hide The 13th Memorial ~Our Pink Spider~』
                と名付けられていた。
              本堂に戻るとピンク一色に。
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お坊さん達もほんのりピンク色のお袈裟を身にまとっている。
何とも言えぬいい色合い。
こんな布で衣装作ったらきれいだろうなあ。
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法要の始まりは雅楽を演奏しながら歩くお坊さんたち。
いつも座って演奏しているのでとても新鮮。
我らがオルガン担当のおふたり、石川さんと平井さんは、
篳篥(ひちりき)を吹いています。
その姿勢、音色にも気合いが入っている。
よっ男前!
オルガンのパイプケースの下には、たくさんの報道陣が。
ますますとんでもないところに来ちゃったぞ。
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法要中は、左右に設置されたスクリーンにその様子が流れる。
境内の大画面、そしてインターネットでなんと生中継の世界配信もしていたらしい。
この日出勤だったお坊さん達は、オルガンのところにやってきては、
口々に「やっぱり緊張する?」なんて聞いていく。
ちょっとぉ、そんなこと言うとドキドキしてきちゃうじゃないのよ。
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このスクリーンで、hideさんの生涯をまとめた
映像が流れたあと、
いよいよオルガンの出番。

今回のご要望は、彼の代表作pink spiderを
なんと!オルガン用にアレンジして、
この翼で飛び立てるような
関係者やファンの方々が前を向いて、
また一歩進めるような気持ちを持てる
イメージに仕上げて欲しいというもの。

オルガンの音色と、多くのファンに愛される
オリジナル曲のイメージが
あまりにかけ離れると申し訳なさすぎる思ったので、
お引き受けできるかどうか、
ずいぶん悩んだ。

スタッフの方にお会いして、
以前にランチタイムコンサートにもいらして下さっていて
オルガンに対するイメージは出来上がっていること、
むしろオルガンの特長を存分に生かした演奏にして欲しいこと、
などをお聞きした。

何よりもこの法要、献花式をみなさんの
心に強く印象づけたいという、熱い真摯な思いを伺っていくうちに
その一旦に私が参加させていただけるなら、という気持ちに代わってきた。

法要の数週間前、夜のお寺で
hideさんの弟さんに、
出来上がったものを、実際におそるおそる聴いていただいた。

演奏が終わると、しばらくなにもおっしゃらずに
涙ぐんでいらっしゃったのがとても印象的だった。

12年たった今でも、肉親を失ったその悲しみが
身体全体に漂っているように
お見受けした。

オルガンの音色の力で、様々な思い出がよみがえってきたと
おっしゃってくださった。

オルガンという楽器がお寺にある意味のひとつは、
その音色が悲しみや痛みや、そういった辛い感情を全部ひっくるめて
大きな力で、ただただすっぽりと全部を包んでくれるところに
あるのではないだろうか、と今回あらためて思った。

その楽器が「私の身体を通して鳴る」
ということの重大さに身が引き締まる思いと、
一方でなんという幸せな仕事だろう、という思いと
両方を体感した、おおきな経験をさせていただいた。



法要と、演奏が終わり、献花式が始まる。
この小さい写真で
境内のものすごい数の人の様子がおわかりでしょうか?
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この日献花に訪れた方は3万5千人。
夕方まで切れることなく、粛々と献花の列が続いた。







おなじみ、横浜のみんなに愛されるオルガン、ルーシーのある
みなとみらいホールで、
毎月行われている1ドルコンサート。
飯塚美奈さんが演奏した3月に、連弾でご一緒したときのおはなし。
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私が弾いたのは、チャイコフスキーの花のワルツと、
それからサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を
近藤岳さんがオルガンデュオ用にアレンジしたもの。
名付けて「オルガンだけ」(byホールのオルガン担当、千葉さん)
いやはや近藤さんには近頃お世話になりっぱなしです。

彼がバランスを聴きに来てくれたときに
「この曲ってさあ、生きる喜び〜〜!!って感じだよね。」
と熱く語っていたのを
すかさず楽譜に書き込んだ美奈ちゃん。ウケる...

それにしてもこの曲を弾いていると、本当に身体の底から
喜びが湧き出て来る感じがする。
パワフルなルーシーで演奏すると、その力強さと
エネルギーはとびっきり。
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3段あるルーシーの鍵盤を
フルに活用して書かれた、
超力作。
弾くのも大変です。
指が触れ合うほど近くを
ほとんどぶつかりそうに
なりながら。
美奈ちゃんはこの頃
3日と空かず
わが家にやって来て
一緒に練習した。






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リハーサルの様子を、
ホールの舞台さん、
品田さんが
撮ってくださっていた。
アシスタントをしてくれたのは
飯沼彩さん
くるくる場面が変わるので、
アシスタントも
超し・ん・け・ん
3人で息を合わせて。







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こんなきれいな
キャンディカラーの照明が
あたっていることを、
必死で弾く本人達は、
知る由もなく...













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リハーサル中、
誰もいないはずの客席から
突然「ブラボー!」
コールが。
ルーシーの生みの親、
スティーブが嬉しい
サプライズ。
おっきいはずなのに
演奏台からみると
豆粒みたい。







この日、コンサートの進行を一手に引き受ける舞台監督の
侭田さん(左から2人目)が他のホールに
異動されるという残念なニュースが飛び込んだ。
一番左はどらさん、一番右はホールの千葉速さん(新婚ほやほや)
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オーケストラの本番で、舞台上の音とずれるのが怖いなあ、
と言っていたら出来るだけ聴きやすい設定で
モニタースピーカーを設置してくださったり、
時間の限られた本番前のリハーサル中に
「今はオルガンの練習時間ですからちょっと待って下さいね」
と他の演奏者にさりげなく伝えてくださったり。
いつも演奏の緊張感を和らげてくれる存在だった。

ここからいつも
見守っていてくれたんだなあ。
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ホールのみなさんと
記念撮影。
お花を持つのが侭田さん。
三浦はつみさんをはじめ、
たくさんの
オルガニストも集合。











終演後のたのしいランチタイムin横浜。
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一番奥には、
バカンスで日本にやって来た
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愛&アレックスの姿も。


















この後築地に
別のリハーサルに
出向いた私のところに
遊びに来てくれたふたり。
夜は築地で晩ごはん。
お山に住む彼らは、
数々の海の幸を前に
大興奮。
愛の笑顔を見よ。







愛ちゃん、
今度のデスクトップの
待ち受け画面は
これでどう?














つづく

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築地本願寺で副オルガニストをしています。それからあちこちでオルガンを弾いてい ます。 どういうわけかお寺でオルガンを弾くことになって、こうしてblogを書くことにもなっ て、そのことに自分でもびっくり。その日々の小さいびっくりを拾い集めて書いてい けたらいいな、と思っています。 これまで文章を書いたことも、写真を撮ったこともありませんが、習うより慣れろ、 ということで少しずつ。 たかがblogといえど、書いた文章は読めば読むほど何度でも直したくなります。 毎回なかなか送信ボタンが押せない、自分のもとから手放せないで苦しみます。 ある演奏家が『話したり書いたりすることも表現活動の一環』と話すのを聞いて、な るほど、と思うこのごろです。 好きなこと、もの:無類の猫好きです。ホットヨガ。最近ではホットフラも始めました。 気持ちがいいです。旅。散歩。車の運転も好き。文房具やさん。商店街。海外のスー パーマーケット。長風呂。家のベランダ。先日ダーツデビューをしてかなりおもしろ かったので、またやりたいなぁと。おいしいものを好きな人達と楽しくわいわい食べ ること。時々作ること。

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