おなじみ、オルガニストでご近所ともだち、礼子さん溺愛のフィガロ




フィガロの後ろ足に

箱入り息子として外には一切出さないで育てているが、
もともとは教会の外にいたんですもの、
外へのあこがれ、興味は日々どんどん膨らんでいき、
毎日出たいにゃー、でたいにゃーと大騒ぎ。
たまりかねた礼子さん、ネコ用のリードを買ってきて
ある朝フィガロとともに外に散歩に出てみた。
...ら、その瞬間リードをくぐり抜けて
決死の大脱走。
その直後「フィガロが逃げた!」と礼ちゃんから1回目の電話。
2時間後、涙声の電話、2回目
「まだ帰って来ない。」
夕方息も絶え絶え、3回目のコール。
「もう帰って来ないのかも...」
運悪く、ご主人の潤さんは一週間出張で留守。
こりゃしかたないと、様子を見に行ってみると、
電気もついていない暗闇のなか、
ソファーの上で体育座りをしてうつむく礼子を発見して、ぎょっ。
私「ネコは一回出て行ったら、そりゃ楽しくてしばらく戻らないよ。
夜中になるかもしれないし、明日になるかもしれないし、
ま、ゆっくり気長に待とうよ。」
れ「ええっ、夜中?明日まで?そんなの耐えられない。」
私「わたしが過去に飼ってたネコたちもみんな一回ぐらいいなくなって、
でもその後ちゃんと帰ってきたよ。
一週間帰って来なかったのもいるし。」
れ「ええっ、一週間も?無理、むりだよ(号泣)」
(ま、まずい、逆効果だった)
れ「わたしがいけないんだ、マーヤなんかをもらってきちゃったから、
ほんとは嫌だったんだ、だからフィーちゃん帰って来ないんだ。」
(かなりめんどくさい...
本当は一匹、一番賢くてかわいかったピッチだけは
いなくなったまま2度と帰ってこなかった、なんて言えない、
口がさけても言えない。)
朝からなにも食べていないという礼ちゃんに、
家から持ってきた食材と、近所の八百屋さんで買った野菜で
いろいろ作って食べさせる。
ため息をついては箸を置き、涙を流しては箸を置き、
いつもの旺盛な食欲はまったくなし。
イタリア土産、とっておきの生ハムも持ってきたんだけど。
食べ物で機嫌をとる作戦は失敗に終わった。
もう一匹のネコ、マーヤは変わらずかわいいお顔ですにゃ。


フィガロの留守で、
みんなの注目を
一気にひき付けられると
思っているのか、絶好調。
おもちゃの猫じゃらしを
二階からくわえて運んできて、
私のそばにばさっとおく。
なに?遊んでってこと?

というわけでここからは
しばらくマーヤと大運動会。
かなり運動神経がいい。
(フィガロと違って...)
ものすごいスピードと
ジャンプ力。
速すぎて
写真に写らないくらい。
ぐるぐるまわり過ぎて、
時々目を回して座り込んだり
している。
夜も更けてきたが、いっこうにフィガロが帰って来る様子はない。
雨降りの寒い夜だったが、いつ帰ってきてもいいように、
礼ちゃんは窓を全開にして毛布をかぶってリビングで待つと言う。
わたしは後ろ髪を引かれながら帰宅。
翌朝起きてみると、礼子さんから一通のメールが届いていた。
受信時刻は午前2時。
件名は「フィガロご帰還」
あーよかった!
何でも泥だらけで、かなり憔悴して帰ってきたらしい。
ごはんを食べながら、両目から2粒ずつ、ぽろっぽろっと
涙を流したとか(本当か?)
食べる後ろすがたが、男になった感じがしたと...
(はいはい)

その後帰ってきたフィガロに
会いに行くと、ずっとこんな
風に外を見ていて、
ちっとも構ってくれない。
フィガロよ、
外で何を見てきたんだ。
もうここは観念して
時々外に出してあげたら?
という私の意見は即却下。
礼子のパパとも
「猫たちも外に出て
社交性を身につけた方がいい。」
という見解で
一致したんだけどな。
フィガロの後ろ足にミッフィーがいる!
と言って送ってきた写真。
ばたつく後ろ足を押さえながら、
猫キックをかわしながら、
夫婦2人がかりで
一生懸命撮ったことを思うと、
かなり笑えます。





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