この旅であちこちの歴史的楽器を弾かせてくれたり、
レッスンしてくれたり、クエンカまでつれていってくれたりと、
親切のかぎりを尽くしてくれたのは、














オルガニストのアンドレス・セア・ガラン氏。
演奏活動やスペインオルガン音楽の普及に力を注いでいるのはもちろんのこと、
あまり良い状態で保存されていない各地の歴史的な名器を
修復させるプロジェクトを次々立ち上げて、文字通り日々走り回っている。
スペインの宝のような人物である。
クエンカに向かう日、
マルチェーナからアンドレスが待っていてくれるセビーリャ駅に行く電車に、
こともあろうに乗り遅れてしまった。
完全に道に迷ってしまったのだ。
石畳の急な坂道を、
大きな荷物を持って(しかもスーツケースの車輪一つは故障中)
汗だく、腕はすでに筋肉痛。
この街ではほとんど見かけない東洋人がひとり、
ものすごい形相で猛烈ダッシュ。
それを凝視する街の人々...
無情にも目の前で行ってしまった電車の次は3時間後。
さて、どうしよう。
ない頭を必死でフル回転。
あっバスがあるかも?と来た道を引き返して坂道ダッシュをもう一本。
バス停に着くと、人が並んでいる。
定刻を10分ほど遅れたセビーリャ行きのバスが間もなく来るようだ。
助かった。
運良くバスに乗り込み、一時間。
無事セヴィーリャの街中に到着。
「バルの前の大通りに立ってます!」
とアンドレスに連絡すると、
「えっ??いったいどこにいるんだ?」
どうやら一つ手前で降りてしまったらしい。
ああぼけぼけ。
「そこで待ってて!一歩も動かないで!」
大通りの一角で待つこと15 分。
渋滞している車列のずっとずっと向こうから、車から身を乗り出してミーネーコーと
大きく手を振っている人を発見。
ほとんど泣きべそのわたし。
車中。
運転手はアンドレス、右側はポルトガルでオルガニストをしているユラ。

走りながら、
「あそこにもいい楽器があるんだよ。あ、ここにも。」
ううっっ。寄りたいなあ...
「Next time!」とウインクするアンドレス。
途中で立ち寄ったレストランはすばらしく美味しかった。
彼の行く店、選ぶメニューはどれも間違いなし。
食いしん坊万歳!
これはトマトと卵のニンニクスープ。

(クエンカ・聖週間・宗教音楽フェスティバル)が大々的に開催されていた。
来年この音楽祭に関わるというアンドレスは視察の為に来たというわけだ。

スペインの古楽器、ギター、太鼓などを使ったバロックアンサンブルや音楽劇など、
いろんなコンサートを楽しむことができた。


あの素敵なプチホテルで朝食をとるアンドレスと、
リヨンのチェンバロの教授、マダムフランソワーズ。

ところで日曜日の朝カテドラルでのミサに行ってみて、
終わった後外に出たら...

こんなことに。
ああ、びっくりした!
この日はDomingo de Ramos (シュロの日曜日)といって、
キリストがエルサレムに入城したとされる日だった。
民衆がシュロの枝を持って出迎えたのが由来。
今日からいよいよセマナサンタ(聖週間)の始まりだ。

スペインではシュロが手に入りにくいので、
人々はこんなイミテーションや
オリーブや月桂樹の枝を持ち歩く。

カテドラルの中には行列で使われる御神輿が厳かに並んでいた。
棺に眠るキリスト。
ピンボケ失礼。

かなりリアルでちょっと怖い。
こちらはマリアさま。

南のマルチェーナのものより大分シンプル。
マルチェーナの御神輿はこんなでしたからね。

セマナサンタの行列が世界的に有名なクエンカでは
道路標識もこのとおり。
(セマナサンタの行列のための道)

家々には紫の旗が。

行列の練習をする子供達。
残念ながらここで私はスペインを出てイタリアに向かったため、
このあとの大きな行列を見ることが出来なかった。
あちこちにあるまだ触れていない名器を訪れる機会とともに、
近いうちに必ずまた来たい。
この旅の前に腕をすこし痛めてしまって、
演奏法などあれこれにちょっぴり悩んでいた私に、
腕の力を上手に抜く
(あの巨匠、グスタフ・レオンハルトもやっているとかいないとかいう)
マル秘体操を教えてくれて、大まじめに一緒にやってまでくれた、
アンドレスにも会いにね。
これは奥様が下さったきれいなスカーフ。
大切に使っている。





















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