イタリア在住の愛&アレックス夫妻に、北イタリアのErtoという
小さなちいさな村へ連れてきてもらった。
この日は聖金曜日、つまりイエス・キリストが
十字架にはりつけになったとされる日。
エルトでは何百年も昔から、毎年この聖金曜日に
村人たちが野外劇を演じる習わしがあるそうだ。
またここエルトは今から40数年前にダムの水が溢れて大洪水が起こって、
2000もの人が一瞬にして亡くなってしまったという悲しい歴史をもつ。
その時の深い傷跡はいまだに村のあちこちに残っている。
村はこんなところ。

劇中で使われる十字架がおいてある。
狭い路地も観光客でごった返す。

いよいよ丘の上で劇が始まった。
この日は雪。
大勢のひとびとが傘をさして、寒さで身を寄せ合いながら観劇している。

中央に立つ赤い布をまとった人が、どうやらキリストらしい。
暗闇の雪の中での撮影は、どうしてもうまく行かなかった。
ボケボケでごめんなさい...
これからここを行列するようだ。
人がぎっしり。
十字架をかついだキリストがやってきた。
雪が降り積もる中裸足に足枷をつけて。
十字架は、相当な重さだと思う。

この方、近くで見るとキリストにしてはかなり栄養が行き届いている、という印象で
いまいち現実味に欠ける。
ものすごく不謹慎だけど、子供の頃テレビでやっていた、
キリストがバツ印をだすとバケツから水が降って来る、
あの番組を思い出してしかたがない。
キリスト役は、ダイエットも必須条件にした方がいいかもしれないな...
行列は村を練り歩いたあと、再び丘へと上って行く。
丘の上に着くと布をはがされ、はりつけに。

凍えてしまわないのかな。
大勢の人々は衝撃的なシーンに静まり返っている。
雪の降る暗闇の中小さな古い村で見た出来事は、今となっては
夢かうつつか、という感じがしている。
静寂と怖いくらいの闇、ピンと張りつめた肌を刺すような冷気、
雪の白、キリストがまとう布の赤は、ショッキングな劇の内容とともに
いまでも鮮明にまぶたの裏に焼き付いている。
1年かけて気まぐれに書き綴った2008年春の旅はひとまずここで終わります。
じつは今、次の旅に出ています。
その模様は、追々のんびりとお伝えします。
お楽しみに!
日本は桜が咲いたかな?




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