忘れ物

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 昨日は「失せ物」でしたが、今日は「忘れ物」。しかし、深刻
な話しではありません。

 というこは、関西方面(全国、他の地方も同じかも知れませ
んが)で、タクシーに乗ると、運転席か助手席の背中、つまり
後部の客席からよく見える位置に、「忘れ物にご注意ください」
と書いたプレートが、しばしば貼ってあります。

 それを見るたびに、私はひそかに苦笑してしまいます。

 だって、「忘れ物」というのは、通常、「忘れた物」という意味
であって、「忘れるかも知れない物」という意味ではないと思
われるからです。
 だから、JRの大きな駅などには、必ずといってよいほど「お
忘れ物お預かり所」というような部署があり、そこには乗客が
車内に置き忘れた雨傘や鞄、・・・・、稀には「遺骨」さえもが
保管してあるそうだからです。

 結論を急ぎましょう。

 タクシーの中のプレートは、正確には「お忘れ物無きようご注
意ください」とあるべきでしょう。しかし「忘れ物にご注意ください」
でも、何となく意味がわかる。これを日本語の曖昧さときめつけ
るべきか、プレート製作者、ひいてはタクシー会社の不注意と
解すべきか、はたまた一種のユーモアと片づけるかは、面々の
御はからいというべきなのかもしれませんね。

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