私がいつも通る駅には、売店が三つあります。
中の一軒は、特にいうほどのことはありませんが、
他の一軒は若い娘さんなのに、いつもブッとふく
れっつらをしていて、代金をわたしても、おつりを
出すときでも、にこりともしなければ「ありがとう」
とも言いません。
もう一軒は中年のおばさんが坐っています。別
にお世辞を言うわけではありませんが、にこにこ
しているし、マッチ一つだけを買っても「ありがとう
ございます」と言葉づかいも丁寧です。
実は、この店が一番不便な場所にあるのですが、
値段が違うわけでもないので、私は特に急ぐとき
以外は足をのばして、そこで週刊紙などを買うこと
にしています。
よく聞くと、私のほかにも、同じことをしている人
が、ときどきあるようです。ふくれっつらを見ると、
こちらも腹が立ってくるし、逆に、にこにこと愛想の
よい顔を見ると、こちらも何となく楽しくなってくる
からです。
これが自然な人情というものでしょう。
(豊原大成 『知っておきたい浄土真宗の行事と仏事』 自照社出版,2008年 より)
中の一軒は、特にいうほどのことはありませんが、
他の一軒は若い娘さんなのに、いつもブッとふく
れっつらをしていて、代金をわたしても、おつりを
出すときでも、にこりともしなければ「ありがとう」
とも言いません。
もう一軒は中年のおばさんが坐っています。別
にお世辞を言うわけではありませんが、にこにこ
しているし、マッチ一つだけを買っても「ありがとう
ございます」と言葉づかいも丁寧です。
実は、この店が一番不便な場所にあるのですが、
値段が違うわけでもないので、私は特に急ぐとき
以外は足をのばして、そこで週刊紙などを買うこと
にしています。
よく聞くと、私のほかにも、同じことをしている人
が、ときどきあるようです。ふくれっつらを見ると、
こちらも腹が立ってくるし、逆に、にこにこと愛想の
よい顔を見ると、こちらも何となく楽しくなってくる
からです。
これが自然な人情というものでしょう。
(豊原大成 『知っておきたい浄土真宗の行事と仏事』 自照社出版,2008年 より)
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