ところが、この「赤とんぼ」の三番が、
学校の教科書から、一時期、消えていたよう
です。そしてその理由というのが、
「ねえやは十五で 嫁に行き
お里のたよりも 絶え果てた」
が良くない。現在の法律では、18歳未満の
男女は結婚してはいけないのだから、
というのだそうです。私は、あきれてしまい
ました。
確かに現在の法律は、そうなっている
でしょう。私はこの法律が間違っている
とは申しませんし、今や日本の若い女性たち
の間には、いわゆる独身主義が横行している
ようです。30歳を過ぎても結婚しない女性
も少なくありません。
しかし戦前は、多くの女性が旧制高等
女学校(五年制)を卒業すると間もなく、
つまり数え年19か20歳(満18歳)で
結婚しましたし、明治、大正の頃までは、
16~17歳での結婚も珍しくはなかった。
中には数え年15歳での結婚も、あったはず
です。
そして農家や商家の重要な一員として
働きながら、出産し、育児をし、愛情あふれる
素晴らしいお母さん、女性へと、自らも
成長していったのです。
(豊原大成 『心の風景Ⅲ』 自照社出版 2006年より)
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