まっすぐに(1)

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 書道の展覧会に行きますと、大きな画仙紙に
墨痕鮮やかな作品が、広い会場に、所狭しと
展示されています。どれもこれも立派ですが、
多くの場合、その書体は行書、草書、篆書、
隷書で、楷書の作品は少ないようです。作者
たちが、楷書という書道の基本を超えて、自分
自身の技術や芸術感覚を表現しようとすると、
どうしても、行、草などの書体になってしまう
のかも知れません。

 また私たちが通常、手紙やメモなどを認める
場合、楷書で書くことは少なく、より軟らかい
感じで、しかも早く書ける行書、草書になって
しまうことがほとんどです。

(豊原大成 『心の風景 Ⅲ』 自照社出版 2006年)

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