野球を見る(3)

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 だから捕手は股間で、右手の指を握ったり、
パーを出したり、指を一本だけ出したり、二本
出したり、そのほか、あらかじめ打ち合せして
ある通りの指の形で投手にサインを送る。投手
はそのサインにうなずいたり首を振ったりして、
球種合意の上で投球する。

 しかも一球目、二球目と同じコースに同じ種
類の球を投げないようにするなど、バッテリー
と打者とのかけ引きだけでも、その種類は無数
と言ってよい。

 そんな球種をあれこれ予測しながら野球をみ
るほど楽しいことはありません。そしてそれを
可能にするのは、センター方向から、投手・
捕手・打者を大写しにするテレビ放送なのです。


(豊原大成 『心の風景 Ⅲ』 自照社出版 2006年)

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