四つの旅行記(2)

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 マルコ・ポーロより少し遅れてアラブ人、
イブン・パットゥータ(1304~1377)は、
北アフリカのモロッコに生れ、22歳のとき、
メッカ巡礼の旅に出て以来30年間、
西アジア、中央アジア、インド、中国、
アフリカ、スペインなどを旅行。53歳のとき、
その体験の口述筆記が『三大陸周遊記』
として、まとめられました。

 東洋にも世界的に有名な旅行記があり
ます。それは『大唐西域記』(十二巻)です。
  すなわち上記の二人よりも600年以上も
前に中国の学僧・玄奘(602~664)は、
27歳のとき唐の都・長安を出発し、シルク
ロードの砂漠地帯を通ってインドに到り、
各地で仏教遺跡に参拝し、高僧に学び、
全部を漢訳すればおそらく数千巻分の
経典を携えて43歳で帰国します。『大唐
西域記』は、その旅行中の見聞を、帰国後
にまとめたものですが、この学術的価値は
極めて高く、『西域記』の研究によって、
長い間よくわからなかったインドの歴史や
地理、文化の多くが明らかになりました。

 19世紀の英国人考古学者アレキサンダー・
カニンガムは、この書をたよりにインド各地
を調査し、『インド古代地理』という名著を
刊行し、私たちが今に見る、インド各地の
仏蹟の所在を紹介してくれたのです。

 なお、猿の怪物・孫悟空らの活躍で有名な
『西遊記』は、中国・明の時代(1570年頃)、
『西域記』をもとにして作られた小説です。

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