以前、私が大阪府下の本願寺堺別院に勤務していたころ、やはり同じ別院勤務のS君が結婚することになり、私はその結婚式の司婚の役を務めました。
その後、一年余りしてS君夫婦は可愛い女の赤ちゃんに恵まれたのですが、私が別院を退任して以後も、折々に親子3人づれで、私の所へ挨拶に来てくれます。
そんな中、何時だったか、大人同士のおしゃべりに、放っておかれた赤ちゃんが、むずかりはじめました。
「はて、何か玩具でもあれば・・・・・・」
と思ったのですが、勿論、私の手もとにある筈が無い。
そして、ふと思い出したのが、空になったプラスティック容器でした。
私は戦時下に育ち、それでなくても、何でも物を大切にという教育を受けていましたから、物を捨てるのが苦手なのです。ティッシュペーパー1枚でも、どうやって有効に使おうかと考える癖がついていますので、時どき自分で買ったり、他所様から頂戴したりしたカスタードプリンなども、食べ終ったら、空になったプラスティックの容器を、そのままゴミ箱に捨てる気にならず、一たん洗ったものが、いつのまにか20個近くもたまっていました。
「そうだ、あれなら危険性も無いし」
と考えて、台所から持ってきて赤ちゃんの前に置いたところ、さあ、その容器を取り上げて、1人夢中になって遊んでくれました。
その後、東京で勤務するようになって、同様に、プラスティック容器を保存していたのですが、さる夕刻近く、宿舎の前で遊んでいた職員の子供たち数人に、それを持って行くと忽ちに奪い合い、年長の子は、マジックペンで、それに顔を画いたりして、楽しんでくれたそうです。
物には生命が2度も3度もある場合があるのですね。
ただし、物を消費しなければ売れなくなる。売れなければ生産を減らさなければならない。そうすると人手も多くは要らない・・・・・・、というコースをたどること必定です。 しかし、ここ何十年も何百年も、世界の文明は上の逆の方向に走っていた。今、自動車は世界中で9億数千万台が走り、年々8000万台ほどが生産されている。そして5000~6000万台が廃車になるのだそうですが、こんなに作り、こんなに棄ててよいのでしょうか。「車」だけでなく、百貨店でもスーパーでも、殊に女性の衣類など、「これは作りすぎではないのか」と、何度か思いました。機械文明の発達によって、少人数で大量の仕事が出来るようになったからです。
今や、その路線では、やって行けないことが世界的に明らかになってきたのですが、では、余ってくる人的エネルギーを、何に振り分けるかが、本当に大問題ですね。政治、経済をリードする方々、どうぞ良い路線を、早く見出して下さい。
いや、私たちは心を深めることこそが、今後の文明の方向だと思うのですが、如何でしょうか。
その後、一年余りしてS君夫婦は可愛い女の赤ちゃんに恵まれたのですが、私が別院を退任して以後も、折々に親子3人づれで、私の所へ挨拶に来てくれます。
そんな中、何時だったか、大人同士のおしゃべりに、放っておかれた赤ちゃんが、むずかりはじめました。
「はて、何か玩具でもあれば・・・・・・」
と思ったのですが、勿論、私の手もとにある筈が無い。
そして、ふと思い出したのが、空になったプラスティック容器でした。
私は戦時下に育ち、それでなくても、何でも物を大切にという教育を受けていましたから、物を捨てるのが苦手なのです。ティッシュペーパー1枚でも、どうやって有効に使おうかと考える癖がついていますので、時どき自分で買ったり、他所様から頂戴したりしたカスタードプリンなども、食べ終ったら、空になったプラスティックの容器を、そのままゴミ箱に捨てる気にならず、一たん洗ったものが、いつのまにか20個近くもたまっていました。
「そうだ、あれなら危険性も無いし」
と考えて、台所から持ってきて赤ちゃんの前に置いたところ、さあ、その容器を取り上げて、1人夢中になって遊んでくれました。
その後、東京で勤務するようになって、同様に、プラスティック容器を保存していたのですが、さる夕刻近く、宿舎の前で遊んでいた職員の子供たち数人に、それを持って行くと忽ちに奪い合い、年長の子は、マジックペンで、それに顔を画いたりして、楽しんでくれたそうです。
物には生命が2度も3度もある場合があるのですね。
ただし、物を消費しなければ売れなくなる。売れなければ生産を減らさなければならない。そうすると人手も多くは要らない・・・・・・、というコースをたどること必定です。 しかし、ここ何十年も何百年も、世界の文明は上の逆の方向に走っていた。今、自動車は世界中で9億数千万台が走り、年々8000万台ほどが生産されている。そして5000~6000万台が廃車になるのだそうですが、こんなに作り、こんなに棄ててよいのでしょうか。「車」だけでなく、百貨店でもスーパーでも、殊に女性の衣類など、「これは作りすぎではないのか」と、何度か思いました。機械文明の発達によって、少人数で大量の仕事が出来るようになったからです。
今や、その路線では、やって行けないことが世界的に明らかになってきたのですが、では、余ってくる人的エネルギーを、何に振り分けるかが、本当に大問題ですね。政治、経済をリードする方々、どうぞ良い路線を、早く見出して下さい。
いや、私たちは心を深めることこそが、今後の文明の方向だと思うのですが、如何でしょうか。
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