「法衣」シリーズ⑤ お釈迦さまの修行時代

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  お釈迦さまは29歳の時、王子という地位も家族も、何も彼も棄てて出家されたと言われています。
 その時、お釈迦さまは、カンタカという馬に乗り、馬丁チャンナが附き従いました。
 しかし、国境付近の川辺に到達した時、馬を降り、頭髪やひげを剃り落し、チャンナの着ていた粗末な衣服と交換してチャンナとカンタカを城に還し、そこからいよいよ修行者としての道を歩み始められたそうです。
 だから最初はチャンナの着ていた衣服を着ておられた。ではその後、修行者としては?
 当時、インドの修行者の一群は、たとえば裸形外道といって裸です。これも褌ていどのものを身につけている人びとと、全くの素裸が居ました。現在でも居ます。
 衣類は、現在のヒンズー教の修行者にはクルタ(ちょっとカッターシャツに似た形の大きな上衣)と、ピジャマまたはパジャマと呼ばれるダブダブのズボンのようなのをはいている者も居り、下半身は腰巻、上半身は縦横1.5メートル~2メートルぐらいの布片を身につけている者もあり、宗派や教義によって異ります。但し色は赤黄色。一般在家の人たち(白布、白衣)と、ここが異なるのです。

 このような服装は、お釈迦さま当時と、2500年後の今日も、多分、ほとんど変っていないようです。だから本格的な修行に入られて以後、お釈迦さまは裸形ではなく、おそらくは染色した布で腰を巻き、上半身も同様な色の布で覆っておられたと思われます。お釈迦さまが修行中、あるいは菩提樹の下で悟りを開かれた時の有様を画いた絵も彫刻も、そのような姿に画かれています。
 悟りを開き、大勢のお弟子ができて後も、みんな同様な服装だったことでしょう。

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