独居①

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 孤独居といえば私の旧制中学時代の学友で、K君というのが居ます。2年生ぐらいの時、御父君の仕事の関係で東京の中学から転校してきたので、江戸っ児→ドッコまたはドッコイという仇名でした。
 英語や国語など、文系の勉強ばかりしていて、終戦になってからは、神戸に駐留していた米軍のキャンプにしょっちゅう遊びに行って英語の実力をつけ、そのうちに渡米して彼地の大学を卒業。引続き在米して、テキサス州のいくつかの小都市の名誉市民になりました。1960年代に久方ぶりの帰国に際しては、僕も仏教徒だからと、インド経由で仏跡を巡跡して来たよと手紙に書いてきていました。
 その後、経歴と力量を買われて、様々な分野で活躍。著書も6~70冊になるようです。
 その彼と、在京同級生3~40人が折々に開催している昼食会に、私が上京して間も無く呼ばれてスピーカー(話し手)になった時、久しぶりに出会い、その後、西下の際、たまたま大阪へ講演に行く途中の彼と、新幹線で同じ車両になり、実に何十年ぶりかで2時間半、しゃべりました。
 然るに今年の春頃かな、そのK君がスピーカーを務めるというので、私も繰り合せて上記の会に出席したのですが、開会時刻の少し前になって幹事が電話で確認したところ、「忘れていた」という返事で、結局、来なかった。彼はいわゆる独居老人。身辺で日程に関して注意してくれる人が居なかったのです。
 その後、都下の某御住職の話では、どうやら弟さんの所に寄寓するようになったとか、まあそれで一応良かったと、胸を撫で降しました。

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