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函館旅行

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  3月13日(土)から14日(日)にかけて、函館に行ってまいりました。
 用件は、阿弥陀如来尊像のお迎えです。
 築地本願寺には本堂などを含む本館の他、その左右に第一、第二と二つの伝道会館があります。ともに昭和60年の竣工ですが、本館は、シルクロード・大谷探検隊で名高い大谷光瑞師(西本願寺第22代宗主)と東大の先生・伊東忠太工学博士の合作というべきもので、昭和6年起工、9年夏竣工。以来丁度4分の3世紀を閲(けみ)しています。従って一度、特に本堂内陣を中心に、大修復の必要がある。それを京都の御本山西本願寺で宗祖・親鸞聖人の750回大遠忌法要が勤まる年、平成23年度を中心に、18ヶ月間かけて行う。そしてその後、築地での大遠忌法要を勤修する。
 しかし、本堂大修復の間には、仮本堂が必要で、その仮本堂を第二伝道会館内のホール、蓮華殿に設置する。そこでの御本尊をお迎えに、本願寺函館別院をお訪ねしたのです。
  函館別院は、それ自体、なかなか立派な、全国で70ほどある西本願寺直属寺院の中でも屈指の規模をもっていますが、広汎な地域に在住する御門徒たちのために、かつて4つの出張所が設けられていました。
 ところが十数年前、一つを残してそれらが次々と閉鎖されました。バブルの崩壊に伴う(?)人口減少のためです。
 その閉鎖した出張所の一つに御安置してあった御本尊、その後、函館別院でお預りしており、それをこの度、お譲りいただいたのです。
 本堂での譲渡式の前に、雅楽を依用した厳かな御法要。その間に、余間(内陣の次の間)に安置されたその御本尊の前で焼香させていただいたのですが、驚きました。
 閉鎖された出張所の御本尊なのだから、京都や奈良の古寺の尊像などと同じように、御身体を覆う金箔なども剥落しているだろう、御台座も光背も、同様ではないかとの漠然とした想像は全く間違っていたことが判ったからです。
 御本体だけでなく、光背も台座も含めて、総高四尺一寸(124センチ)ほどが、まるでまっさらのように美しく輝いていたのです。
 譲渡式も終り、夕刻の懇親会の席上、そのことを話しましたところ、函館別院は、御本尊をお預りするに当って、綺麗に御修復申し上げたのだとのことでした。
 お預りしているのだから、古損したままでよい、というのでなはく、お預りしているのだからこそ損欠の無いようにしておきたいとの、函館別院の皆さんの篤い心に、私どもの心も熱くなりました。


 ところで、折角のチャンスだから函館湾の先端に聳える函館山や、有名な五稜郭を始め、美しい街の各所を見物したいと思いましたが、月曜日(15日)以後の日程が詰っていて断念、翌14日、羽田へのフライトが午後の便だったので、午前中、ほんの10分間かそこら、市街の東はずれの海鮮市場を見物し、足を延ばして東本願寺別院にお参りしました。
 それにしても、100メートル四方ほどの海鮮市場は、蟹、蟹、蟹、蟹。無論、紅鮭、帆立貝、いか、うに、その他、様々な魚介類も並んでいますが、内部も外側の通りに面した一帯でも、まず眼に飛びこんでくるのが毛蟹その他の蟹類です。呼込みの声も殆んど"蟹"。
 折からの急襲来の寒気のせいか、客足もまばらですし、一体、これだけの蟹を誰が食べるのかなと不思議でした。
 不思議といえば、東本願寺別院でもありました。
 一万坪はあるかと思われる広大な境域の奥正面は、名古屋地方では、その筋で知らぬ人の無い代々の名工、伊藤平左衛門(9代目)の設計により、明治44年から大正4年までかかって建立された、本堂としては日本最初の鉄筋建築(鐘楼、正門と共に国の重要文化財)とか。但し、ここも寒さのせいか、参詣の人影も無く、外陣周縁の扉も閉っています。
 寺務所の許可を得て、廊下づたいに外陣に入り、お参りさせていただきましたが、不思議だったのは、間口17間(33メートル。奥行も?)の大本堂の内陣と外陣を仕切る線の中央に柱が立っていたことです。そしてその奥の内陣の向って右寄りに本尊・阿弥陀如来を御安置する須弥壇、その左側には親鸞聖人像を安置する須弥壇と、内陣中央に両壇が並んでいる。
通常は内陣、外陣を仕切る線の中央には柱は無く、内陣の中央には阿弥陀如来(御本山御影堂の場合は親鸞聖人)の尊像のための須弥壇が安置されているのですが、両壇設置が先か、中央の柱が先なのか、失礼ながら、寺務所の若い女子職員は御存知無いだろうと考えて、お訊ねもしませんでした。お訊ねすれば、よかったのかな?
 それにしても、このような大建築を実現した信仰の力、御門徒の御熱意に対しては、あらためて敬意を表した次第です。
                   ○
 次に、往路もそうでしたが帰路の機内でも感じたこと、それは女子客室乗務員たちの精励です。
 何れも美人揃い。そして乗客一人一人に対して、にこやかにサービスする。
 一体、私たちは毎日、いろんな方々と接しながら暮しています。しかし、その接する相手は、ほぼ同じ顔見知りの人たちである場合が多い。
 家族、同僚、上司、先生、級友......。商売でも顧客はいわゆる「おなじみさん」が多い場合もあるでしょう。だから自然、相手との接し方も、ある程度わかっている。
 しかし、フライトの場合、「おなじみさん」は極めて稀ではないでしょうか。
 中には難しい客......も居るかも知れない。先に座席に着いて、あとから乗り込んで来る人たちの風体を見ていても、大男あり、小婦あり、老あり若あり、三つ揃を着ている人あり、ジャンパー姿あり、"世界は二人のために"と言わんばかりのカップルあり。それらの人に対して、機内持込みの手荷物の世話、おしぼり、飲み物、読み物、機内食その他、一々丁重に、にこやかにサービスする。相手は殆んど一見さんなのです。若い女性の身で、さぞ大変だろうなと思うと同時に、全国から京都の御本山に参拝される方々のための受付、案内係のこと、いや、彼等だけではない、全ての接客業は大変だ。いやいやどんな部署でも仕事でも、プロは大変だな、などと思っているうちに1時間20分、機は羽田に着きました。

白椿?

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 都心に在る別院から車で約30分。
 御生前に諸役をお務め下さった御住職が逝去されたのですが、当方の日程の都合上、密葬にも本葬にも参上できないので、寸暇を見出して、お焼香に参上しました。
 帰路、高速道路に入るまでの一般道路の左側に、見事に刈り込まれた生垣が暫く続きます。
 手入れが大変だろうなと思っていたら、椿だろうか、ぽつんぽつんと白い花が見える。
 緑一色もいいが、これも──と、その点在の度合いにも感心しました。

賞味期限

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 さる1月31日(2010年)とあるコンビニで、プラスティック容器入りの漬物を買いました。食べるため蓋を開けようとして何気無く賞味期限を記載したレッテルを見たら、何と、2008・05・28と印刷してあります。
 中味は別に何でも無さそうなので食べてみたら、異常はありませんでした。
 しかし賞味期限が切れて1年8ヶ月も経った商品が店頭に置かれていた事実に、びっくりしました。
 世の独居男性諸氏よ、食品購入の際にはくれぐれも御用心下さい。
                                    賞味期限の切れた独居男性より。

池の鯉

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 いつもは横の廊下を素通りするのですが、先日、自坊の中庭の池の方をチラリと見ると、鯉たちが、手前の方に群がっています。丁度、朝で、腹が減っているのでしょう。
 「寒いんだけどなあ」
と思いながら、ガラス戸を開けて、餌をやりました。
 大小数十尾が、口をありったけ大きく開けて、チュウチュウ、プチュプチュ、音をたてながら食べています。
 それを見ていて、ふと思いました、「彼等には、これしか喜びが無いんだ」と。
 それに比べて人間はどうでしょう。
 悲しみも悩みも沢山あるが、喜びもまた一杯ある。人に生まれさせてもらったことに感謝すると共に、魚たちにも何かもっと他に、喜びを与えることが出来ないものかと思いました。しかし、まあ、せめて長生きして、子孫を殖やすことぐらいでしょうね。
 さてその翌朝、やはり廊下から、ガラス戸越しに庭を見ると、大きな鷺が鯉を狙っています。パンパンと戸を叩いたら、フワッと飛び上り、向うの屋根にとまって、こっちを見ています。まるで、"ここまでおいで"と言わんばかりです。
 折角、卵から孵化して、やっと身長5センチから10センチぐらいになった稚魚が、可哀そうに、これまで何十尾、いや何百尾、餌食になったことか。
 「畜生め、空気銃でもあったら、絶対、仇討ちしてやるのに」

ハンドバッグ

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 ちょっと用事があって、久しぶりに百貨店に行きました。ドアーを入った直ぐ目の前に、外国の有名ブランドの店が並んでおり、その一店のショーケースに、大小三つばかり、婦人用のハンドバッグが展示してあります。
 「高価(た か)いんだろうな」と思いながら、ガラス越しに、ふと見ると、小さな、値札らしいものが、珍らしく、遠慮がちに(?)ついています。 
 別に買う宛もありませんが、興味に誘われて見てみると、一つは30万円、一つは50万円、一つは60万円也。
 紙袋なら当然無料(ただ)でしょうし、小さく折り畳みの出来る布製袋も、一つ数百円で、流用っているそうです。
 紙袋や布製袋とは使用目的が違うのかも知れませんし、女心は分りませんが、一体、どんな人が買うのでしょう。"不景気"と、どんな関係?。
 いささかけちな例ですが、"1個200円也"のインスタント・ヌードルなら、最高3000食分ですものね。

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